異常分娩で困らないために!知って得する入院費用や保険のこと

shussan

異常分娩は費用が高額に?妊娠・出産は自費なので、産後の子育てのことを考えると悩みの種ですよね。自然分娩で産めればいいけれど、どうなるか分からないのが出産というもの。異常分娩で後々困らないよう、気になるお金のこと、ちゃんと知っておきましょう。

 

異常分娩と正常分娩の定義って?

 

正常分娩とは

自然分娩ともいわれ、帝王切開などの医療行為をせず、産道を通じて問題なくお産が完了することです。もう少し詳しく言うと、「お産の3要素」に異常がないことを指すようです。お産の3要素とは、

 

  • 娩出力……正常な陣痛といきむ力があること
  • 産道……赤ちゃんが通れるくらいの柔軟性があること
  • 胎児と付属物……赤ちゃんにケガや呼吸停止などの異常がなく、また付属物である胎盤なども問題なく外に出ていくこと

 

です。

 

異常分娩とは

上記のような正常分娩から外れるだけでなく、異常や疾病により医療的介入が必要な分娩のことを異常分娩と呼びます。

 

  • 吸引分娩や鉗子(かんし)分娩など、経膣分娩を手助けするもの
  • 帝王切開手術といって、子宮を切開し赤ちゃんを取り出すもの

 

などです。

 

帝王切開が必要と判断される場合

  • 骨盤位(逆子のこと)
  • 多胎妊娠(双子や三つ子など、複数の胎児を同時に妊娠すること)
  • 子宮筋腫やHIV感染など、疾病があるとき

 

などです。ただ、これらに該当するからといって必ずしも帝王切開になるわけではなく、あくまでも目安で、医師の判断次第です。逆に、特に問題なく妊娠・出産が進んだ場合であっても、出産時の胎児の状態や、難産などにより、その場で急遽帝王切開となるケースもあります。

※正常分娩と異常分娩の境界線はあいまいで、医師によって考えが分かれるようです。帝王切開が行われれば、異常分娩なのは認められますが、そのほかの医療的介入だと、正常分娩の範疇内だとみなされることも。

 

入院費用はどれくらい?

 

正常分娩

地域や産院の方針にもよりますが、安めなところを選べば30~40万円くらいです。まるで高級ホテルのようなサービスを受けられる産院を選べば、100万円以上のところもありますが、多くは出産育児一時金(42万円)内で収まるか少しはみ出す程度が一般的なようです。

 

異常分娩

異常分娩の場合は、医療的措置が必要になったり入院期間が長くなったりするので、費用も割高になります。

 

  • 吸引分娩……2万円程度
  • 鉗子分娩……3~5万円程度
  • 帝王切開……10~20万円程度

私が出産した産院では

余談ですが、私がお世話になった個人病院では、地方ですが個室だったこともあり、

 

  • 自然分娩(正常分娩)=56万円(入院5日間)
  • 帝王切開(異常分娩)=65万円(入院7日間)

 

でした。地元では高額なほうで、「セレブ院」(笑)と呼ばれていました。母乳育児を推進している産院で、助産師さんによる手厚いケアに子育て指導付きです。病院付属のレストランでフレンチディナーをいただき、エステまでしてもらえました。

 

健康保険の適用について

妊娠・出産は病気ではないので、保険はきかず、全額自己負担が原則です。それでも、健康保険に加入していれば(自分で申し込んでいなくても、旦那さんの会社などで加入している自身の保険証を持っていればOK)もらえるお金があります!

 

出産育児一時金

4カ月以上妊娠の期間を経て分娩した場合、申請をすれば42万円受け取れるというものです。これは、正常分娩でも異常分娩でも変わらずに受け取ることができます。退院時の費用負担を軽減するために、”直接支払制度”を使えば、42万円を超えた差額のみの支払いで大丈夫です。

 

傷病と認められる部分

帝王切開手術を行った場合、そして自然分娩中に医師が危険と判断し、吸引分娩や鉗子分娩に切り替えた場合、その処置に対する費用分のみ、保険が適用され、自己負担割合は3割になります。なので、帝王切開で、追加分が20万円かかった場合は、6万円の負担でよいということです。

 

高額療養費制度

帝王切開など、健康保険の適用となる費用負担が月間内で一定額を超えた場合、超えた部分のお金が返ってくる制度です。一定額というのは、年収によりけりなので、下記を参考にどうぞ。

 

<70歳未満の方の場合>

所得区分 ひと月あたりの自己負担限度額
年収約1,160万円~の方
健保:標準報酬月額83万円以上の方
国保:年間所得901万円超の方
252,600円+(医療費-842,000円)×1%
年収約770~約1,160万円の方
健保:標準報酬月額53万円以上83万円未満の方
国保:年間所得600万円超901万円以下の方
167,400円+(医療費-558,000円)×1%
年収約370~約770万円の方
健保:標準報酬月額28万円以上53万円未満の方
国保:年間所得210万円超600万円以下の方
80,100円+(医療費-267,000円)×1%
~年収約370万円の方
健保:標準報酬月額28万円未満の方
国保:年間所得210万円以下の方
57,600円
住民税非課税の方 35,400円

 

つまり、年収370万円までの方であれば、自己負担額が10万円になったとしても、42,400円が返ってくるということ。事前に帝王切開であることが決まっている場合は、「限度額適用認定証」を加入している健保組合からもらっておくことをおすすめします。病院の窓口に持っていけば、限度額までの支払いになりますよ。とてもありがたい制度なので要チェックですね!

 

異常分娩は生命保険でも保障対象?

一般的な生命保険には、手術や入院に対する保障は付いていないようです。なので、特約として付けておくか、医療保険に加入しておくと安心です。医療保険に加入していれば、異常分娩になったときに手術給付金や入院給付金がもらえます。

 

妊娠中の保険加入には注意が必要!

妊娠前の医療保険加入であれば、帝王切開などの異常分娩への保障が付いているのに対し、妊娠発覚後にに急いで保険に入ろうとすると「特定部位の不担保」といって妊娠に関わる傷病への保障が除外されてしまうことがあります。加入前によく確認しておきましょう。

 

妊娠中でもOKな保険

【おかあさん保険(ABC少額短期保険)】

妊娠19週までに加入すれば、手術費と入院費への保障があります。

 

【EVERYONE(エイ・ワン少額短期保険)】

多胎妊娠は除外されますが、32週目までに加入すれば手術費や入院費に対して給付金がもらえます。

 

※保険加入には審査があります。場合によっては不担保になったり加入できないこともあるので、異常分娩への保障を付けたいということを伝えて、保険会社の質問には包み隠さず正直に答えましょう。

 

備えあれば憂いなし

赤ちゃんの誕生はとても嬉しいことですが、意外にもびっくりするほどお金がかかるものですね。でも、きちんと準備しておけば、返ってくるお金も多くなります。出産のときを迎えなければ、どんな分娩になるかは分かりません。少なくとも、お金についての心配ごとはなるべく減らして、リラックスしてお産に臨んでくださいね!